おっさん見事狙撃される。 Shoes / 雨のパレード (2017)

 

どれ、邦楽の新作を総ナメしてみるかとCDジャーナルの新作リリースを片っ端から探ってった中で聴いてみたら、その洋楽感、80年代感に撃ち抜かれてしまった。

Shoes / 雨のパレードだ。

いや、ちょっと待て。

どっちがアーティスト名でどっちが曲名だ

近頃「忘れらんねえよ」だの「ぼくのりりっくのぼうよみ」だのと話してんのかと思ってたらアーティスト名だったというワナが多くてそれには慣れてきたところだつたけども、今度はどっちが曲名だかわからない問題。

これはかつてもあった。
世に言う「ロビンソン問題」だ。「ロビンソン / スピッツ」。今でこそスピッツが有名なので誰も惑わされないけども当時この曲がいきなり売れてしまって、音楽ファンたちは動揺した。ロビンソンの「スピッツ」なのか、スピッツの「ロビンソン」なのか。

あまり字数かけても仕方ないので先に行くが、今回は雨のパレードがバンド名だ。

 

“Shoes” の溢れる80年代感

で、この曲 “Shoes” 、アタマっから80年代洋楽感がハンパない。

映画「フラッシュダンス」、TVドラマ「ナイトライダー」辺りを彷彿とさせる無機質でボワっとしたシンセにベタッとした8ビートベース&ドラム。「Give me a chance, give me a chance」なんて言いやがるクサいコーラス。

やりやがったな!と喜んで聴いてみるとボーカルの声がまたいいじゃないか。

スガシカオがスペーシーなポストロック始めましたって言われたら信じちゃうような歌声。少しハスキー、伸びやかで息多め、上ずる時の艶っぽさ。

ここんとこ男性ボーカルでピンとくる声になかなか出会えなかったけれども、これはイイぞ!

 

雨のパレードは各メンバーのキャラの濃さも味わい深い

ボーカルの福永浩平は、このバンドの音楽性全てを握っている人物のようだ。各パートに求める音色もそれを出すための機材も彼が手配・指定しているらしい。彼自身も歌いながらシンセも弾く。

マニアックな音楽性から紡ぎ出した近未来なポップスは、少し経ってから絶対にみんなに受け入れられる日が来るだろう。

ギターの山崎康介はギターもシンセも必要に応じて使い分ける潔さがこのバンドの音の幅を広げている。元々は速弾きヘビメタギタリストだったとのことなので、いざとなったらギターをかき鳴らしてくれるだろう。いや、このバンドではしないかもしれない。

ドラムの大澤実音穂は女性だからというわけではないが、とかく無機質になりがちなこのバンドのサウンドの中でドラムを通じてリズムに息吹を与えてくれる存在。シンバルの繊細なサジ加減は女性ならではな気がしてならない。

彼女もパッドを使いこなして生ドラムでは出せない音を送り出す。ホントに電力消費の多いバンドだ。

ベースの是永亮祐はプロドラマー永井利光氏から推薦された逸材だそうだ。こんだけシンセが横行するとベースをベースギターで弾く意味があるのかと思うけど、埋もれることなくバンドのボトムを様々な音で支える。

こんな4人が奏でる。そりゃ他のバンドとはサウンドが全然違うわけだ。

ここまで彼らの特異性を書き並べてきたが、こんなエッジの効いた存在なのに歌メロはポップで、そしてボーカル福永の声がいい。ドラム大澤がこの声を逃すのは惜しいと声を掛けたという話に納得する魅力あるハスキーボイス。

メロディがまたクサい。
このハスキーボイスで歌われたら夕陽に目を細めちゃうじゃねぇかってな哀愁エッセンスが日本人のDNAに仕込まれた演歌魂をくすぐる。これ系嫌いな人いないんじゃない?

 

完全に仕組まれていた

なんて思ってネットを漂っていたら、雨のパレードのインタビュー記事が出てきた。

「歌詞にある「シューズ」とか、「フューチャー」とか、どれも絶妙ダサくてカッコいいなって」
「CDを買ってた世代の人たちを振り向かせたいなっていう作戦」
「1980年代とかのノスタルジックな空気を出すためには、シンセサイザーの音色や音域が大きな要素になってくると思う」

なんだよ・・・完全に狙い撃ちされてるじゃないのよ。

お見事です。見事に撃ち抜かれました。

 

初回限定盤がお得すぎる

ということで、雨のパレードをすっかり気に入ってしまい動画を漁ったらライブ映像も出てきた。

え、初回限定盤CD買うと これが DVDで付いてくるの??
不況なの?バブルなの?末期なの?

迷わずCD購入。
数日して1時間のライブ映像がCDに連れられて届きました。最高や・・・

◆CD収録曲

  1. Shoes
  2. Thunderbird
  3. Voice
  4. Hollow

◆DVD収録曲(初回限定盤のみ)
Live at TOKYO-AKASAKA BLITZ 2017.4.14

  1. stage
  2. Count me out
  3. Hey Boy,
  4. epoch
  5. 1969
  6. new place
  7. speech
  8. free
  9. breaking dawn
  10. feel
  11. Tokyo
  12. Change your mind
  13. You
  14. Take my hand
  15. Petrichor

 

iTunesでの購入の場合はもちろんライブ映像は付いてこない。ご注意を。

Shoes - EP

700円
(2017.10.14時点)
posted with ポチレバ

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