Blow By Blow / Jeff Beck (1975)

 

 
40年以上経ってもなおギターインストゥルメンタルアルバム最高峰の座を譲らない作品。
それが「Blow By Blow」なのです。
 
そんな名盤で、多くのギタリストが影響を受けた、ギタリストのバイブルだ、と言うけども模倣者はいても消化してみせたアーティストが見当たらない謎深い作品でもあります。
 
僕自身もかれこれ25年以上聴き続けてて、衝撃を受け続けてるけども影響を受けたとは言うことはできない。ので愛聴盤として紹介します。
 

Jeff Beckとは?

かつてギター小僧たちは、三大ロックギタリストを崇拝してきた、みたいです。
その三人とはTHE YARDBIRDSに所属したEric Clapton、Jeff Beck、Jimmy Pageのことです。
 
初代ギタリストのEric ClaptonはCREAMやソロ活動、特に日本では「Unplugged」 (’92)や “Change The World” (’96) などで世界的に知られるブルースお爺さん。
 
三代目ギタリストのJimmy PageはLED ZEPPELINのギタリストでこれまた世界的に知られるハードロックお爺さん。
 
そして二代目のJeff Beckは現代最高のギタリストと称され、70歳を越えた今も活動し、アルバムを出すたびに新しいサウンドを聴かせるギターレジェンドです。
Rolling Stone誌が選ぶ古今東西偉大なギタリスト100人にて最高5位にランキングされています。
ただ歌モノの大ヒット曲を持たない事もあって他の二人と比べると知名度は落ちるけども、コツコツコツコツ続けてなんだかんだで一番元気に今も最前線で活躍し続けています。人生どうなるかわからんもんです。
 
60年代から現在までどの時代でも一聴にしてわかるクセの強いサウンドはさすがレジェンド。
音色の細かい使い分けや、80年代から多用し始めたトレモロアームとボトルネックを使ったギターの音域音階を超えたサウンドも彼のトレードマーク。 現在はほぼ全てを指でギターを弾いており、エレキギターでは珍しいスタイルなのでなおのことサウンドが際立ってます。
 
なお、ライブではメチャメチャ音がデカイのも特徴。指で弾くからアンプの音量を上げてるんだろうけどそれにしてもデカイ。
 

 

Blow By Blowとは?

THE YARDBIRDS脱退後は個人名義、Jeff Beck Groupで活動していたが、’73年のBeck, Bogert & Appiceを挟んだ後、再び戻ったソロ作品がこれ。
 
今はすっかりサウンドが変わったが、この作品以降40数年のソロキャリアを確固たるものにした時代の名盤で、アルバムはアメリカのBillboard200で週間4位を記録したという。インストアルバムでこのランクインは快挙だったことでしょうなあ。
 
John McLaughlinのThe Mahavishnu Orchestra、Billy Cobhamのソロ作品からの強い影響を受けているが、それらを土台にしながらもロックギターのインストゥルメンタルという新しい音楽を作り上げた記念碑的な作品。
 
聴いていただくとすぐにわかることだけれども、ギタリストのソロ作品でありながら全楽器が活躍する総合芸術アルバムに仕上がっています。
 
その中でも注目してほしいのがキーボードのMax Middleton。
ファンキーでジャジーなエレキピアノ、クラビネットが自在に飛び回るJeff Beckのギターを支え、捕まえ、放ち、盛り立てています。
 
このアルバムの大きな特徴が、ほとんどの曲が繋がっている壮大な組曲になっていること。
レコードA面は1曲目の “You Know What I Mean” から5曲目の “Scatterbrain” まではほぼぶっ通し。
B面最初にあたる6曲目 “Cause We’ve Ended As Lovers” だけは今も演奏される名バラードだけあって単独で存在しているけども、その次の7曲目 “Thelonius” からラスト9曲目の “Diamond Dust” まではこれまたぶっ通し。まるでアルバム全体で一つのライブになっているみたい。
 

 
ギターの立ち位置も曲によって少しづつ違い、A面の曲では曲の端々で登場するだけだったり、曲の進行に沿ったポジショニングを取るけども、B面になってくると曲のど真ん中に座ってギタリストのソロアルバムです!というように主張してくる。と思ったら一番最後の曲ではオーケストラに任せてほとんどギターが出てこない。
 
Jimmy Pageがこのアルバムについて「ギタリストが学ぶべきものすべてが詰まっている」と言ったとかいう逸話があるそうですが、それはこうした曲によるギターの位置取りの違いも含まれているんでしょうなあ。
繰り返しになりますが、こんなアルバムないです。聴いておいて損することは一切ないです。
 

個人的な思い入れ

中学生の時にエレキギターを始めるぞと買った教則本にスーパーギタリスト達が紹介されていました。
そこの人選が今考えると不思議でSantana、Lee Ritenour、高中正義、Jeff Beckといった少しJazz/Fusion寄りなギタリストがRichie Blackmore(DEEP PURPLE)など王道ギターヒーローに混じってピックアップされていました。
 
そこでオススメされていたアルバムがこの「Blow By Blow」でした。
あの教則本に出会わなければJeff Beckを聴くのも、「Blow By Blow」を聴くのも、かなり後になっただろうなと思います。でも縁あって中学生でこれを聴くことができた。以来、四半世紀。ことあるごとに聴き返しては新しい発見がある作品。こんなアルバムそうそうないですわ。
 
今回もこの記事を書くにあたって、一曲一曲には触れずに作品全体としてどういうものなのかを書きたくて、そういう視点でこのアルバムを聴きましたが実に色んな音が詰まってる。本当に同じ人が弾いてるんだろうかと思ってしまうくらい。
 
間違いなくこれからも聴き続けるアルバムです。
 
Blow By Blow

1,600円
(2017.09.16時点)
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