目次
長渕剛、聴いてますか?
「”とんぼ” “乾杯” “巡恋歌” とかは知ってるけど」
「”Stay Dream” “勇次” “いつかの少年” なんかは好きだったけどね~」
長渕剛、最近の曲も聴いてますか?
ぼくはね・・・聴いてなかった。
「昭和」「JEEP」の頃に大好きになって、 過去の作品も聴き 、ライブに行き、新作を聴き、とやってたんだけども2000年を迎える前に聴かなくなってっちゃった。
「昭和」「JEEP」を超えてかないな、と。
時は流れて2017年「Black Train」が出てた。聴いてみた。
最近は新作が出れば一応一通り試聴してみるくらいだった。
5年前になる前作「Stay Alive」、その前の「Friends」は一回聴いたかなくらい。
前々からそうだったけど歌詞の内容、歌の節回し、バックのサウンドに目新しいものがなくて、響かなかった。
でも今回のアルバムは何かが違った。
仕事しながら流して聴いていくつもりだったけども、グイグイ来るもんだから思わず聴き入ってしまった。
長渕のアルバムは1曲目に命が懸かっている。
ここでこの作品の色が決まるし、ライブの幕開けを想起させる。
まぁ、他のアーティストでもそうなんだろうけど、長渕の場合は特にそんな意識を感じる。
今回はそのオープニングがアルバムのタイトル曲だ。そんなの1991年の「JAPAN」以来だ(必死に調べた)。
うーん。。
こういう場合は前言撤回です。
この作品は3曲目を聴いてから、2曲目を聴き、1曲目、その後は4曲目から最後まで流していってください。
3曲目と2曲目を聴いて、このアルバムを聴きこめるかを判断していただきたい。
これはいいぞとなったら、残りを聴いてってください。
まず聴いてほしい3曲目 “Loser”
先行して発表されていたシングル曲。
フォークシンガー長渕剛の真骨頂ともいうべきシンプルなコード進行の上に畳みかける歌。
これだけならば特に目新しくないけども、サウンドアレンジが一味違う。
ダンスビートを取り入れたなどと評している記事も見かけたけども、ドラムが四分打ちなだけでダンスビートと言ってしまうのはどうなんだろうな・・・まぁそのダンスビートに乗ってギター、シンセがEDMっぽく仕込まれている。
でも安心してください。長渕の歌はこの現代的なサウンドに飲まれていない。昔からのファンもこのアレンジを違和感なく聴けると太鼓判押します。
うん、これは文句なくカッコいい曲だ。
これはアルバム発表以前の演奏なので、アレンジも少し違うけど曲を持つ熱気は同じ。
次に聴いてほしい2曲目 “嘆きのコーヒーサイフォン”
これは強烈。
嘆きなんて言ってるけど激しい叱咤だよこれ。
これまでも歌ってるのか怒鳴ってるのかわからない長渕流ラップ?はあったけども今回は特に強烈。
おい、聞いてんのか? ってか、とりあえず一辺そのパソコン閉じろや!!
ひぃい~すみませんっ!!
だから そのパソコンみながら俺と話すんのはやめてくんねえか?
(うわ・・・仕事でよくやってるわ。。)
そして今回は生々しい。
生々し過ぎて自分の仕事関係者を叱り飛ばしてるように聞こえて仕方ない。
おまえがちゃんと普通に伝えてくれてりゃこんなことにならなかったってことがこの1年でどんだけ?どれだけ?
てめぇ 人の人生にぶらさがって生きんならしっかり掴めや オレを
『あいつ、なんとかしてやりてぇな』って思うのが優しさってもんだろが!けどその優しさにあぐらをかいて汗かかねぇんならもうやめちまえ!
“Loser” の歌詞でも
音楽労働者は腐った鉄格子にぶちこまれ壊れたスタジオの長い廊下の片隅で死んだ歌たちがほら漂っている
う~ん、なにがあったんだろう?
という気になることはあるけども、曲の濃度はぼくらの心を掴むには十分でしょう?
ここまで聴いて心動かされたら全曲いけます。
ということでようやく1曲目 “Black Train” のPVを貼っておしまい。